2024.08.28

本講座【外講座】季節に目をすませて 木彫りの置きもの教室「鏡餅編」 小比賀香心 奇数週土曜13:00~15:00 24/10/5~24/12/07(1クール6回)

早いもので今年もあと4カ月。
今から準備をして、正月事始め(12月13日)に木彫りの鏡餅を飾りませんか。

講師は寺院などの高級欄間を彫り続けて60年以上の大ベテランの職人。
木彫り教室でも人気の優しい人柄と素晴らしい技術の小比賀先生に
リビングカルチャーセンターのスタッフが「こんな木彫りの作品を作りたい!」とお願いをして、
ここでしかできないオリジナルの「讃岐の伝統工芸士コラボ・季節の置きものシリーズ」を企画。

モダンなのに伝統を感じられ、初心者の人でも彫刻刀でより彫りやすく安全な木彫り作品を追い求め、
長年先生の仕事を支えてきた奥様の意見も聞きながら、
「こうだとかわいいかな?」「木の性質を考えるとこうした方がよい」と
先生とスタッフで時間をかけてやりとりし、デザインしました。
満を持しておひろめとなった第1弾がこの「鏡餅」。


餅のきれいな丸みを削り出すことは難しく時間がかかりますが、半円状にすることでより作りやすく調整。
全円の6割ほど、橙の頂点よりも少し奥行きを持たせることで、
完全な半円よりも壁につけて置いた時にグッと丸みがわかる絶妙な塩梅にしました。
見た目にもかわいく、今どきの家庭の玄関やテーブルにも馴染みやすい手のひらサイズです。
彫刻刀やノミの持ち方から教わり、6回で完成。

橙は絵の具などで色付けしても、白木のかざらない表情のままでも。


ぜひこの可愛さを手のひらにのせて味わってくださいね。
5人限定講座なので、申し込みは早めに!



※現在春の置きもののデザインを制作中です。続報もお楽しみに※

講師情報

小比賀香心
香川県伝統工芸士。
一般家庭だけではなく、寺院などにも卸す高級欄間を60年以上制作し続けてきました。
小さいころから絵が好きだった小比賀先生は、伝統的な型を写すだけでなく、自ら考えた想像力豊かな図案を書き起こし彫り上げています。
歴代数々のコンクールや展覧会でも入賞し、
建築に欄間を取り入れることが少なくなった今でも「先生の彫刻がほしい」と日本各地から依頼がやってくることもしばしば。
壁に掛けられるインテリアの制作も行っています。

先生が木に鉛筆で絵柄を書き、
工法によってはそれにあわせておおまかな形を妻である順子さんが糸ノコ盤で切り抜く「ミシン」と呼ばれる作業を挟み、
そして一彫りずつ心を込めて作っていく欄間彫刻は、
手がかかる分、とても繊細で、まるでその情景の中に吸い込まれるような独特の陰影が宿っています。

技術継承にも意欲的で、2010年代にリビングカルチャーセンターの講師を始めたのもその思いがきっかけ。
当時のカルチャースタッフに「この工房に生徒さんを招いての開講なら」と、忙しい中協力をしてくれました。

あれから10数年。たくさんの生徒が先生の工房を訪れました。
大きな窓から明るい光が手元に入る、木の香りに包まれた机の上で彫刻刀で削っていく音だけが響く空間。
職人の世界の豊かさがちょっとだけ垣間見えるようなひとときは、
普段の慌ただしい生活や感情を忘れ、技術の上達のみと向き合う、かけがえのない時間になりそう。長く続ける人が多いのも納得です。


「技術は、ハードの時代から、ソフトの時代へ変わっていっている」と先生はよく教えてくれます。
その話を聞くたびに、欄間の存在が昔と同じ身近さではなくても、どこかにこの技術が伝わって生まれ変わっていく、柔軟な希望を感じるのです。
もしかしたら、その技術継承のかけらを掴もうとしているのは、今この文章を読んでいるあなたかもしれませんよ。

先生の工房での作業のようすは以下「リビングたかまつ公式インスタ」から
https://www.instagram.com/reel/CbuSJ2HOlDw/?hl=ja

講座詳細

開催日程 2024-10-05
2024-10-19
2024-11-02
2024-11-16
2024-11-30
2024-12-07


※原則奇数週土曜
時間 13:00~15:00
受講料 6回 16,800円
教材費 教材費:1,000円
持参品 筆記用具
会場 〒760-0067
香川県高松市松福町1丁目1−5
小比賀彫芸 リビングカルチャーセンター外講座
応募締切 2024年09月30日(月)